塩野七生「ローマ人の物語」15年かけ、ついに完結 

今朝の産経新聞の記事。WEBでも読めます→http://www.sankei.co.jp/books/news/061214/nws061214000.htm

ローマは、伝統的に異民族に対して寛容政策をとり、常に制度の見直しを怠らなかった。それは、古代ローマ多神教世界であったことと結びついている。

 「キリスト教は、まず天国ありきで、この世は仮の世という認識です。それじゃあ本気でこの世をよくしようとは思わないでしょう。多神教のローマでは、死者の国はありますが、それは天国ではありません。それゆえ、いま生きている世界をよりよくしようという強い意志が生まれたのだと思います。ローマ人は人間という複雑な存在をしっかと見据えたうえで制度を作り出し、メンテナンスと見直しを怠りませんでした」

常に制度のメンテナンスと見直しを怠らなかったことでローマは長い間隆盛を誇った